大鳳大学病院の狂気 第三夜
医師小坂信夫はある日ロビーで
首輪を付けられ引き回しにされている看護婦大崎華帆(おおさきかほ)に出会う。
引き回しにしているのは精神神経科の女医睦月理恵子だった。
理恵子に抗議する小坂だったが
そこで華帆が買い物依存症でカード破産を繰り返している人間である事を知る。
理恵子は多くの人を巻き込んで借金を繰り返す華
帆に対し
自腹で借金を清算したのだ。
その交換条件は華帆が買い物依存症を治す治療方法確立のための
被験者になるというものだった。
大勢の前での引き回しは理恵子なりの実験であった。
理恵子にとって親族、他人、に迷惑をかけ借金を返済させ
一時的には反省しながらまた借金を繰り返す華帆はただのクズでしかなかった。
何度罰を与えても同じミスを繰り返す華帆
理恵子のイライラはつのり与える罰もどんどんエスカレートしていく……。
とうとう焼きゴテによる家畜化をされてしまう華
帆
しかし理恵子は家畜化するだけでは飽き足らず華帆を廃棄物化しようとしていた。
小坂は理恵子の目論見を止めることが出来るのか?
理恵子「放っておけば華帆が破滅するのは時間
の問題でした。
馬鹿は死ななきゃ治らないが基本です。
しかし、私はその馬鹿を死なせずに直してあげようと言っているのです。
華帆に感謝はされても文句を言われる筋合いは無いはずです」
理恵子「これは治療でもあるし実験でもあります。
今は何が治療になるかを調べている段階なのです。
”治療になるとは思えない”という理由で
治療になるかを調べないと言うのでは話になりません」
同じ話であることに今気付いたようなそぶりを見せる理恵子だが
今急に同じ会話である事に気付いたわけではない。
これは、既に決裂した交渉を新たな材料を持って来ずして再び行う
この小坂の愚かな態度を遠回しに批判するのが目的だった。
理恵子「時間の経過という条件のみで状況が好転するとでも?」
小坂「……」
理恵子「華帆は完治するどころか、家畜から廃
棄物に向かって突き進んでいますよ」
小坂は目の前が真っ暗になるのを感じた。
理恵子「小坂様のダメだと分
かっていても止めようの無い快楽との戦い。
正に華帆が今戦っている相手と同じ相手なのです。
その相手に勝てない小坂様が、華帆を
買い物依存との戦いに勝たせることは出来ません」
小坂「…っ……………」
理恵子は動いたり、それを止めたりするが、小坂はもう限界目前だった。
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